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06/03/29-20:58

WPB2006年4月11日特大号 富野由悠季監督が語る「オンナ心とガンダム」:シャア専用ブログ

――いきなりですが、監督は自分が作ったキャラ、例えばセイラさんとかエマさんとかにムフフな気持ちを抱くことは?
「あるわけないでしょう! 言ってみれば自分の娘と同じです。寝たいなんて思うはずありません」
――では小説とか漫画とかの虚構の存在で、監督が初めてグッときた女性は誰なんですか?
「手塚治虫の『来るべき世界』に出てきたポポーニャという女性科学者。彼女、深窓の令嬢で、頭のいい科学者なんだけど、初登場のシーンでは黒ズキンをかぶって男の格好をしているんだよね。で、それをパッと脱いだら、短パンみたいのとブラジャーだけみたいな格好なのよ。小学校5年で読んで、これにはウワッときた」
――男の格好なのに女とか、科学者なのにブラジャー姿みたいな、そういう落差に男はみんな弱いんですね。
「そうだろ?」
――勝気で頭もいいんだけど、愚かなところもあって、でも女らしい可愛げもあって、結局、手強い、ポポーニャみたいなキャラクターは監督の作品の中に受け継がれていますね。
「そうかもしれません。僕は女の人に、そういう教養とか育ちとかいった背景が見えないと惹かれないんですねえ。『女』ってだけじゃ、なんでもないでしょ」
――いわゆる『富野ガンダム』には、画面の奥から「性の香り」を感じるんですが、それは自覚的に入れているんですか?
「ハッキリ意識していました。女性キャラクターが自分の『性』をどう捉えているのかということから考えないと人物の造形はできないから、考えると面白いのよ。美人すぎれば雑に外部と接触してきただろうとかは考えるし、女の格好さえしていれば女ということではないですね」
――では、その「性」を監督が初めて意識したのはいつ頃なんですか?
「それは、もの心ついた時からです」
――えっ!?
「今の若い人に言っても通じないだろうけど、僕らが子供の頃は貧しかったから、一枚の布団で兄妹が寝るなんてふつうだった。家に風呂がある人なんて少なかったから銭湯に行きますよね。母親に連れられて女湯に入れば、どうしたっておちんちんのついていない人がいるってのはわかるでしょ? それから、道端で行水をしている人もいた時代だから、桶の中にお尻が入りきらない丸見えでも、ちょっと目隠しだけでやっちゃうわけ。それが日常だから、逆に『そういう時は覗いちゃいけない』って礼儀も生まれるわけ」
――具体的に「セックス」がなにをすることなのかを知ったのは、おいくつの時なんですか?
「僕が10歳ぐらいの頃はまだ、夜、若い男が集まる若衆宿みたいなのがあったから、猥談のてんこもりですよ。それから、ガキ大将がいれば近所の女の子を連れてきて、大人はこういうことをやるんだよねって実地演習も見せられた。そういうなかで自然と覚えていったんですね」
――実地演習ですか!
「もちろん、マネ事だし、その場だけのことなのよ。別に、次の日からその女の子を追っかけまわすことはないし。泥んこ遊びや、川で泳ぐほうが面白い頃の話です」
――監督が、セックスの対象として初めて意識した現実の女性は誰ですか?
「ターキー(水の江滝子)。母親が持っていた雑誌の表紙を飾っていたのかな。短髪の男装の麗人でね。それを見た時、初めて勃起というものを体験した」
――具体的には、どういうところにグッときたんですか?
「タキシードをびしっと着ていて、とにかく洗練されていた、近所の女の子とは違うわけよ。それから、女というものの技巧を極めていくと男の格好もできるのかというか、大人はこういうお楽しみも持っているんだということを知った時ですね」
――初めてオナニーを覚えたのは?
「いつ頃かなぁ。10歳ってことはないな。12か、13歳ぐらいかな」
――誰かに教わったんですか?
「いや、最初に夢精して、それからだんだん、自分の手でもそれをできるってことに気づいた」
――その頃のオカズは、やっぱりポポーニャですか?
「そういう思いもなくはなかったけど、ポポーニャに見られたら笑われると思ってさ(笑)。自分が、彼女と見合う男になるにはどうすればいいんだろうって、ずっと悩んでましたからね」
――それは立派な男の子供ですね。
「立派かどうかは知りません(笑)」
――ズバリ聞きますが、監督が童貞を失ったのは、おいくつの時で、お相手はどなただったんですか?
「27歳で結婚した時ですよ。相手は、もちろん今の奥さんです」
――えぇぇぇっ!? 結婚まで純潔を守っていたんですか。本当ですか?
「そうです。心の中にポポーニャっていう輝かしいものがあるんだから、簡単に手を打ちたくなかった。妥協して、身近にいる女性でいいやとは思えなかった。僕のひとつ、ふたつ上の年齢だったら、まだ赤線があったから、そういうところで童貞を捨てるという人も多かったけど、僕が17歳の時に赤線は廃止されていたし。あと、今でいうソープランドみたいなのは出始めていたんだけど、あんな怪しいところには行きたくなかった。
――監督は、自分の中にサディズム的な嗜好があるとも発言されていますが、そのことに気づいたきっかけはなんだったんですか?
「それは小学生の頃、隣の家の物置小屋に大人向けの雑誌が捨ててあったのを見て。女が縛られているイラストが載っていて、なぜか惹かれた」
――他の性的嗜好に関してはどうですか? 例えば、死体愛好とか。
「死体愛好は、動物としては自然なことだと思います。生命を知りたい、同化したいという欲求ともうひとつ、狩猟する本能から出たものだから。ただ、そのことばかり考えて犯罪までいってしまうのは病気。そう考えなければ外科医なんていう人は出てこない」
――監督の作品内では、人間の力関係などにSM的なものは見えますが、フェティシズムは弱いですね。
「フェティシズムってなんだと思います?」
――イデア(原型)への執着ですよね。女の脚なら脚、靴なら靴という概念に執着していく。
「そうです。でも、僕は全体がないと嫌なんだろうね。部分だけには興味が持てない」
――宮崎駿さんなどはフェティシズムで勝負している人ですよね。
「あの人は頭が良くて、学習能力が高いから、パーツのバリエーションを集められるんです。僕は記憶力が弱いから、直感で全体を掴まえていくしかない」
――監督はロリコンが嫌いですよね。
「あんなのは一方的な暴力です。実際には、相手はギャーギャー泣き叫ぶだけしょ? 若い子の生命力というのは人をリフレッシュさせてくれますから、そういう人と触れていたいという思いはあります。そのためには自分が身ぎれいでないと嫌われるから。その、身ぎれいでいようという緊張感が今の僕のテーマです」
――最後になりますが、監督は今でもセックスの現役ですか?
「現役です。セックスというのは、男と女が暮らしを共にしていくための艶になることだから、大切なことだと思ってます」

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