シャア専用ブログ

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06/04/03-16:29

codeNEO Vol.1 富野由悠季「時代の鼓動を感じてほしい」:シャア専用ブログ

文字起こしするにあたり、構成を変えてます。
DVDでは監督とPのインタビューが交互に出る構成になっています。

富野
TV版の時の暗い20年前の、あの暗い「Ζガンダム」っていうのは、かなり自分のその当時の日常の感覚みたいなものを、作品の中にかなり塗り込めてしまった。そういう意味ではリアルな物語です。僕にとっては。それを20年目に改めてこうやって映画化するにあたって、要するに「大衆娯楽映画」にする、っていう所で、仕事に戻すっていう作業をさせて貰えて。そういう事で自分自身が仕事に対して対応の仕方、大きな振幅を経験させて貰った。そういう意味でつまり、良い仕事をさせて貰ったんじゃないんです。良い人生経験をさせていただいた、っていう感触があります。

ガンダムっていう作品が元々実はキャラクターが歳をとる物語だった。その為にファースト・ガンダムでやったことが実は予定通りでなかった部分、つまりスーパーヒーローものみたいな構成にしたかったがそうはいかなかった。それを受けてファーストの映画版をまとめてみて、その感覚がより重くなってました。その上で、「Ζ」を考えた時に、20年前に想像していた時代性みたいなものが、今もう一度振り返ってもいいなと思えた時に、意味があるのではないかなと思えてやってみたんです。そしたら具体的にやっぱりその、自分なりに意味を見つける事が出来ました。つまり20年という時間は、やっぱり伊達な時間ではなくて、TV版では予見性みたいなつもりで、「このままでいたら世の中こうなっちゃうぞ」っていうふうに云っていたものが、9.11、一番代表的な例なんですけども、なってしまった。で、じゃあそれ以後の時代、どういう風に我々は考えるんだ、っていう事を考えたくなったんですね。そうなった時に、Ζが元々持っているマイナスイメージの作品をポジティブに組み替えるという様な事をして、時代を視る、世間を視る、のをポジティブに視ていく見方というのを、例えば作品で表現できたら良いなと思ってやりました。

ロボット戦闘ものにしたら、要するにロボット戦闘ものっていう好き者だけのものになってしまって、それは僕は劇映画とは思えないのね。それはアニメでもそうで、アニメ映画って云われるのが兎に角嫌な訳。映画なんだよね。そしてつまり、ロボット戦闘アニメ戦争アニメでも実はそれを抜きにして「あ、あれは映画だよね」っていわれるものを作りたかった、っていうのが要するに「恋人たち」なわけです。

Ζガンダム三部作を通して、それからガンダムという作品を通して、これはファンの方もそうですし、ファンでない方に対してもなんですけども、「星の鼓動は愛」という三部目のタイトルをちょっと意識して頂きたいなと思ってます。それは、言葉面だけの問題じゃなくて、このタイトルをとても大事にしている僕の様な年代の、それから僕の様な立場の人間から云える事が一つあるんです。「鼓動」というのは、世間の鼓動、社会の鼓動、その時代の鼓動なんです。そして自分、我々自身の体で心臓でパルスを拍ってます。そのリズムを感じる努力をして下さい。自分の体のリズム、それから自分の住んでいる所の鼓動、社会の鼓動、時代の鼓動。そのリズム感というものを掴むという努力をしていくと、実は自分一人で考えて何とかしたいと思ってる様な事が突破出来る、いとむき?(と聞こえる。よくわからん)っていうのを手に入れられます。
ガンダムで今回、カミーユにそれをやらせたら、要するに陰のもの辺り、ネガティブなもの辺りを陽にする事が出来た。それがどうも生き方の一番の骨幹にある事じゃないかと思えます。

codeNEOをご覧の皆様、是非劇場にいらして下さい。絶対に損をさせません。


久保P
「Ζガンダム」っていうのは、「機動戦士ガンダム」の続編っていう形で、1985年から1年間に渡ってTVで放映されたものなんですが、ガンダムに関してはですね、劇場版で「機動戦士ガンダム」、「機動戦士ガンダムU 哀・戦士」、あと同じくVの「めぐりあい宇宙」という、日本のアニメ映画史に燦然と輝くですね、名作があるわけなんですが。そういう形で富野監督が描かれている「宇宙世紀のガンダム」シリーズを、映画の一本一本でまとめていきたいというのが制作会社のサンライズの目標みたいな形であったそうなんですね。それがまぁ、色んなタイミングがあってですね。今なら作れるという様な形で製作がスタートしたっていう風に記憶してます。

第1部の「星を継ぐ者」に関しては、「再会」というキーワードが。それはΖガンダムを20年振りに観る事になるお客さんにとっても「再会」ですし、あと、劇中でですね、ラストシーンの中でシャアとアムロが劇的に「再会」を果たす、感動的な訳ですよ。ですから「再会」というキーワードを一つテーマにしてやってまいりましたし、また、第2部の「恋人たち」に関しては、非常に幾つもの戦士たちの恋愛というか。そういったものが綺麗に入ってまして。ガンダムが奏でる最高のラブストーリーを、ラブストーリーで売るんだという形で、どちらかというと清い、清らかなイメージで、そういうテーマで行って参りました。

製作発表当初から、非常に話題になっていた「ラストシーンが変更になる」と。ま、劇場版三部作という形で謳っている以上、TVシリーズをもうしゃぶりつくす様に観てくれているファンの方っていうのは、あのTVのラストシーンっていうのは知ってる訳です。放映当時非常に話題になりましたけど、主人公カミーユ・ビダンが、精神が崩壊してしまうという。そういう当時非常に話題になった衝撃のラストシーンというのがある訳ですけど。
結果が分かっている事に対して、ファンの方に三回楽しんで貰うには、何かやっぱり新しいメッセージというか、そういったものが必要だという事なんで。ちょっとダメ元で監督にですね、企画当初の時に「監督これラスト変えられませんか?」ちょっと云ってみたらですね、怒られちゃうかななんて思ったんですけど、「勿論だよ!」と仰ってくれて。監督自身もそういう風には思っていてくれてたみたいな。新しいメッセージを新しくまとめる以上は、新しいメッセージを残すべきだ、という様な事を思って下さったみたいで。

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